性差医療に本腰 4月から聞き取り調査 厚労省
しかしこれ以外にも、内閣府男女共同参画局が厚労省のデータを基に昨年12月にまとめた、疾患ごとの男女別通院数(1000人あたり)によると、認知症では女性が3・4人で、男性(1・7人)の倍となった。また、白内障は男性17・2人に対して女性33・0人、肩こりは男性16・0人に対し女性39・7人と、女性に多い症状であることが分かった。
病気の種類によって、発症しやすさに男女差があるという事実は以前から知られており、予防や治療の面で性別によって異なる対応をとることが有効だというのが、性差医療の考え方。民間レベルでは平成15年に学会が発足したほか、「女性専門外来」を設ける医療機関も増えている。
男女差の性差医療が考えられる時でも、男女の自殺率格差問題は考えられない。
この記事を見ると、性差医療は女性問題であるとしている。「厚生労働省は昨年12月に発足させた民間有識者らによる「女性の健康づくり推進懇談会」で性差医療に関する議論を深める」とあるように、性差医療であるのに、女性医療になっている。女性専門外来はその女性医療を進めるものになっている。
「女性のことが考えられずに、男性の視点で医療が考えられてきたために性差医療ができた」という意見は、現実と合っているのだろうか。
人権の最重要項目は人命だ。日本の男女の平均寿命は、男性のほうが女性よりも7年くらいも短い。男女の自殺率格差は3倍くらいも開いている。これらの男性の人命問題は性差医療で無視されて、女性の肩こりのほうが重視されているのか。
性差医療で周縁化しているのは、男性の人命問題だ。このことを考えないで、女性専門外来を作って、女性のほうを重視している。これは、ジェンダー分業を強化することにつながるのは、この記事の最後の「男女の自殺率格差とジェンダー:女性が周縁・他者になる理由」にある。
性差医療で女という集合体に向かっていき、男という集合体を排除する構造は、ラディカルフェミニズムが言ってきた家父長制とそっくりだ。
ラディカルフェミニズムの家父長制主張は、ひとつの女という集合体でシスターフッドとしてまとまり、男を敵視する言動をしてきた。
ポスト構造主義を経由した後の思想では、フェミニズムに限らずに、ラディカルフェミニズムの家父長制主張のような本質主義は否定される。
性差医療は女性医療に向かい、男性の人命問題を軽視し、女性専用外来まで作るところを見ると、ラディカルフェミニズムの家父長制がここに生きているのではないだろうか。
フェミニズム医学で、男女の自殺率格差は男性の男らしさが原因として考えられているという人には、以下の記事を推奨。
男女の自殺率格差とジェンダー:女性が周縁・他者になる理由
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